GT380 オイルライン取り付けと流動テスト

オイルポンプオーバーホール後の作業です。

作業内容としては"オイルライン貼り直し"→"オイルポンプ設置"→"流動テスト"→

"オイルポンプカバー取り付け"→"キャブ,エアクリーナーを装着"という感じです。

言ってしまえば分解時の作業を逆にするだけですね。

 

オイルラインのパッキン取替え

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ラインを取り付ける前にゴムパッキンを新品に交換します。穴に嵌ってるだけなので、指で

パッキンを押し込めば楽勝で嵌ります。ただ、オイルラインの漏れ対策はこれだけでは

 不十分なので、もう一つ対策を加えます。

 

オイルライン バンジョーボルトのワッシャー

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バンジョーボルトのワッシャーです。写真左のワッシャーが純正品になります。

見ての通りプラスチック製でシリンダーからの熱や振動を受ける為か、ここからオイル漏れが

発生します。私がGT380を購入した時に新品に交換されていたみたいですが、あまり長くは

持たなかったような感じがします。これを写真右の対策版ワッシャーに交換します。

 

・対策版ワッシャー部品番号

  09168-06023-000    サイズ:5.8×13×1.2

上記が対策版の部品番号になります。GT380の専用品ではなく、GSXのフューエルコック

使用するワッシャーみたいです。対策版に交換後、特にオイル漏れは発生していませんが、

まだ交換して間もないので様子見が必要になりそうです。

パーツの品番はいなべ市でバイク屋を経営しているやっさんに調べて頂きました。感謝です。

 

ポンプとラインを取り付け

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オイルポンプとラインを取り付けます。オイルの流動テストをするのでカバーは付けません。

またこの時点ではオイルタンクのホースもポンプに接続はしないでください。タンクからオイルを

取って流動テストをするのでは本当にオイルが規定量減っているのか判断できませんので。

オイルが減少しているか確認する為に下記のようなシリンジを使用します。

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シリンジに2ストオイルを入れてポンプと直結させます。シリンジ自体はインシュロックなどを

使用してサイドカバーあたりのフレームに固定すると作業しやすいです。シリンジとポンプを

直結したらオイルポンプのエアー抜きビスを回してください(エア抜き方法は過去記事参照)。

 

混合ガソリン作成

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オーバーホール後、オイルポンプが機能していない可能性があるので混合ガソリンを作成。

ワコーズ2TCの場合は30:1の比率になります。400~500CCあれば十分です。

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メンテナンスタンクに混合ガソリンを入れて、キャブに繋ぎます。GT380は負圧コックなので、

負圧側のホースを閉鎖してコックをプライマリーにセットすれば準備OKです。

エンジンが掛かったらアイドリングを安定させ、オイルポンプのレバーを全開にします。

オイルがライン内を流動していくと思いますので、オイルがシリンダーに到達するまで

レバーは全開のままでお願いします。問題がなければ下記作業に移ってください。

 

・オイルポンプ流動テスト手順

写真などは用意できなかったので、手順のみを記載します。手順は以下の通りです。

1.エンジンが動いていない状態でアクセルを全開。オイルポンプ全開時のレバー位置を

   確認しておきます。

2.キャブのアイドリング調整ネジで2000RPM±100に設定します。

3.オイルポンプのレバーを全開時の位置に固定します(手順1で確認した位置まで)。

4.そのまま2分間待ちます。正確に計測する為、ストップウォッチを使用してください。

  アイドリングも徐々に変化しますので、2000RPM±100での調整を忘れずに。

5.2分経過したらエンジン停止。シリンジからオイルがどれだけ減っているか計測します。

 

オイル減少量は"2000RPM±100"で"ポンプ全開"、"2分"経過で 2.82~3.74CCほど

減少すれば問題ないとのこと、減少量を規定値内でパスできれば作業完了です。

 

これで作業は完了です。混合オイルを使用している事により流動テスト直後はタイヤがオイルでべトべトになりますので、速度を抑えて走行してください。徐々に収まるはずです。